- 「アフリカ音楽探検記」/のなか悟空/情報センター
皆さん、特にミュージシャンの皆さん、のなか悟空氏をご存じだろうか。彼は、アジア、アフリカ、アマゾン等世界中をドラムを自分で担いで旅してきた怒涛のジャズドラマーである。特に、富士山、チョモランマ、キリマンジャロ頂上でドラムを叩くことなど(楽器ももちろん自分で運ぶ)、一体誰が考えつくであろうか?
ということで、のなか氏のこれらの旅のうち、アフリカにおける行程を書き綴ったものがこの「アフリカ音楽探検記」である。もう、感動的シーンの連発。特に5歳の天才パーカッショニストとの対決場面は素晴しい。
- 「前世を記憶する子供たち」/イアン・スティーヴンソン/日本教文社
この本、以前から非常に気になっていたのだが、その値段ゆえ入手が遅れてしまっていた(\2900ナリ。大した額でもないか(^^;;)。しかし先日ついに購入。内容はズバリ、タイトルどおりである。実はまだ読んでいる途中なのだが、著者(米・ヴァージニア大学教授)のかたくなまでに冷静な態度、そして長年にわたる徹底した調査がこの本の重みを決定的なものにしている。はっきり言って、強烈な内容だ。是非御一読あれ。
- 「深い河」/遠藤周作/講談社
恥ずかしい話だが、遠藤氏の著作をちゃんと読んだのはこれが初めてである。それも、発売されてから4年以上経ったあとのこと。この本を知ったきっかけは、偶然、遠藤氏とこの著作にまつわる、NHKの特集番組を見たことによる。それまでは遠藤氏といえばキリスト教作家、というイメージだったのだが、この番組にはインドの場面が数多くあり、個人的にインドに強く惹かれている私はこの作品に強い興味を持った。生まれ変わりを否定するキリスト教、生まれ変わりを当然のこととするインド。この相対する2つの題材をひとつの土俵で真っ向から取り上げている。この作品に描かれる苦悩はそのまま、著者の苦悩であったに違いない。
- 『「深い河」をさぐる』/遠藤周作/文春文庫
「人は死んだら、どこへ行くのだろう? この世の合理を超える、もう一つの世界は存在するのだろうか? 輪廻転生、奇跡、神、宗教と科学.....、生の根本にかかわる問いをめぐり、本木雅弘、青山圭秀、カール・ベッカーらと交わす率直無比の対話。遠藤文学の大集成『深い河』のバック・ボーンを肉声で明かす。」(裏表紙より)